認知症の親の「徘徊」対策——GPS端末・靴型・アプリ型を比較して選ぶポイント

認知症の親が外出先で行方不明になる「徘徊」は離れて暮らす家族の大きな不安要素。GPS端末のタイプ別の特徴と選び方、行方不明時の初動対応を解説します。

徘徊はいつ・誰にでも起こりうる

認知症が進行すると、本人は目的を持って外出しているつもりでも、道に迷い自宅に戻れなくなる「徘徊」が起こることがあります。警察庁の統計でも認知症に関連する行方不明の届出は高水準で推移しており、離れて暮らす家族にとって大きな不安要素の一つです。早期発見のためには、GPS端末を使った見守り体制を事前に整えておくことが有効です。

GPS端末の3つのタイプ

  • 携帯型(キーホルダー・ペンダント型):カバンや衣類に取り付けるタイプ。設置は簡単だが、本人が持ち忘れたり外してしまうリスクがある
  • 靴に内蔵するタイプ:靴底やインソールにGPSを埋め込む専用シューズ。外出時に必ず履くため持ち忘れの心配が少ないのが最大のメリット
  • スマートフォンアプリ型:本人が使っているスマホに見守りアプリを入れる方法。追加コストが低い反面、スマホの充電切れや携帯忘れには対応できない

選ぶときに確認すべきポイント

  • 本人が違和感なく身につけられるか:徘徊対策と分かると本人が嫌がるケースがあるため、普段使いの持ち物に自然に組み込めるものを選ぶ
  • 位置情報の更新頻度:数分おきに自動更新されるタイプが望ましい。バッテリー消費とのトレードオフも確認する
  • 探索範囲を出たときの通知(ジオフェンス機能):自宅周辺の決まった範囲から出た瞬間に家族のスマホへ通知が届く機能があると初動が早くなる
  • バッテリーの持続時間と充電のしやすさ:本人が自分で充電するのは難しいことが多いため、家族が定期的に充電できる仕組みを作っておく

行方不明になってしまったときの初動対応

  1. GPSアプリで直近の位置情報を確認する
  2. 心当たりのある場所(よく行く公園・以前住んでいた家・実家など)を確認する
  3. 15分〜30分探して見つからない場合は迷わず警察に「行方不明者届」を提出する(認知症の場合は生命に関わる緊急性が高いと判断されやすい)
  4. 自治体の「認知症高齢者等SOSネットワーク」に事前登録しておくと、地域住民・タクシー会社・コンビニなどと連携した捜索協力を受けられる

事前登録しておきたい制度

多くの自治体では、顔写真・身体的特徴・緊急連絡先を事前登録しておく「SOSネットワーク」や「見守りシール(QRコード付き)」の配布を行っています。行方不明になってから準備するのでは間に合わないため、認知症の診断を受けた段階で早めに登録しておくことをおすすめします。

まとめ

徘徊対策は「起きてから対応する」のではなく「起きる前に備える」ことが何より重要です。GPS端末の導入と自治体のSOSネットワーク登録をセットで進め、もしものときにすぐ動ける体制を整えておきましょう。

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